海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第4話「乙女の祈り」MAIDEN QUEST

貿易商トロイヤーが家に3人の若者を集め、娘のエミリーと結婚して財産を継承する者を決めるため“マハツ・ズークトート”を行う。最も長い金の羽根を引いたアイザックが最初の挑戦者に決まり、トロイヤーは、息子を死なせた黒幕であるフランキーの首を持ち帰れと命令。さっそくアイザックはフランキーを襲うが……。

ヴェッテン・オーゲン

オランダ語で「洞察力のあるまなざし」といった意味合いを持つ。ヴォーガするとヤマネコの様な姿となる。頭部全体が縞模様のある毛皮で覆われ、鼻の下からあごにかけては白く長い体毛が生える。黄色い目はランランと光り、耳は側面のまま尖った形状になる。鼻もまた猫状の形に変化し、口からは揃った歯に加えて牙が伸びる。ヴェッテン・オーゲンは長い歴史を持つ種族で、彼ら自身も伝統を大切にし、高潔な生き方をよしとしている。この種族の職業は資産家や弁護士などが多い。「忠誠心 信頼、名誉」を重んじ、また「伝統があるからこそ一族の存続と結束が強まる」という信条を持っている。彼らは種族同士の婚姻を大切にしており、2千年もの歴史がある「マハツ・ズークトート」というお見合い結婚を促す方法を用いて結婚相手を選択してきた。しかし現代のヴェッテン・オーゲンの若者たちには多少古臭く感じるらしく、親に言われて仕方なく参加している者もいる。「マハツ・ズークトート」はヴェッテン・オーゲンに伝わる古い伝統で、3人のヴェッテン・オーゲンの独身男性が任務に挑み、自分が乙女と持参金を得るにふさわしいと証明する儀式。“グリフィンの羽根”というくじを引いて、羽が最も長かった者から試練に挑戦することができる。よくある童話で騎士が竜を倒して姫を手に入れるように、挑戦者は花嫁の父親の依頼に応え、娘の愛を勝ち取り結婚するにふさわしい男か証明する。

「踊ってすりきれた靴」『3日3晩の後 失敗した者には死を与える』

グリム童話133番収蔵。昔、ある王国に12人の姫がいた。なぜか彼女たちは鍵のかかった寝室から毎晩どこかへ抜け出して踊りあかし、朝になると踊りぬいて壊れた靴が寝台の下に転がっている。不審に思った王様はこの謎を解いた者に姫をやる、しかしもしも3日3晩の後に、謎を解けなかった者がいたら首をはねる、とお触れを出した。これに12人の若い男が挑戦したが皆、夜になると眠り込んで失敗してしまった。とある怪我をした軍人が歩いていると向こうから老婆がやってきた。軍人が「これからお城へ行って挑戦する」と言うと、老婆は彼に、着ると姿の見えなくなる魔法のマントをくれ、さらに「夜に出される葡萄酒を飲まないこと」を教えてくれた。13人目の挑戦者となった軍人は、夜に出された葡萄酒をあごの下につけた海綿に吸わせてぐっすり眠ったふりをした。すると12人の姫たちは身支度をして、ベッドに仕掛けられた通路を通って外へ出ていった。マントで姿を隠した軍人がついていくと、姫たちは地下の王国に向かい、そこで待っていた12人の王子と朝まで踊りぬいた。3日3晩、軍人はそれに随行し、証拠の品を持って帰ることに成功した。最後の夜が明けて王様に事の次第を告げた軍人は、一番上の姫を嫁にもらうことになった。

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