海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第15話「美の秘訣」SKIN DEEP

モデルの卵のサマーはカメラマンのマルコムに写真を撮らせてほしいと声を掛けられる。彼のスタジオへ行って撮影するが、水を飲んで意識を失う。するとマルコムは魔物にヴォーガし、サマーに下アゴを突き刺し何かを吸い取る。そして吸い取ったものを瓶詰めにし、美容医フォーブスに渡して金を受け取る。一方、帰宅したサマーは急激に老化し……。

ムササット・アル・シャバブ

アラビア語で、「若さを吸う者」の意。甲虫類のスカラベに似たヴェッセン。ヴォーガすると全体の皮膚が黒っぽくなって筋が浮き出し、全体的に筋張るが、人間の形は留めている。頭髪もそのまま残る。顔面はスカラベに似た形となり、模様の浮き出た灰黒色の硬い皮膚で覆われる。口の周囲に足のようなものが何本も突き出て、一度大きく開いてから捕食対象者の顎をガッチリつかみ、口に管を突き刺して対象者の若さのエキスを吸い取ってゆく。ムササット・アル・シャバブに若さを吸われた人間は48時間以内に一気に老化し、死亡する。吸い取られた液体状の若さは“ヤンブワ”と呼ばれ、ヤンブワを他の者が顔につけると瞬時に老化が消えるが、同時に依存性も高く、使用者もやがて怪物化してしまう。かつてエジプト人グリムがカイロでムササット・アル・シャバブを7晩連続で追跡した記録が残っており、グリムはムササット・アル・シャバブが、若さを求める買い手にヤンブワを売っていることを突き止めた。

「クロイツェル・ソナタ」『美こそ善という幻想が これほど蔓延するとは』

1899年に出版された帝政ロシアの小説家レフ・トルストイの短編小説で、題名はベートーヴェン作曲の「第9番 イ長調『クロイツェル』op.47」にちなむ。汽車の中で、正しい夫婦関係について議論を交わす乗客たちに、公爵ポズドヌイシェフが彼の体験談を告白する。ポズドヌイシェフは妻が彼の友人トルハチェフスキーと浮気をしていることに気が付き、夫婦は喧嘩を始める。彼は怒りの余り、妻を刺し、妻は死んでしまう。

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