海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第9話「泣き女」LA LLORONA

ハロウィーンの日、息子ラファエルを連れて川で釣りをしようとしていたルイス。川岸で白い服を着た女性が泣きながら川へと入って行く姿を見て、助けようと川に飛び込む。しかし川に入ると女の姿はなく、気づくと息子のラファエルがその女性に手を引かれ歩き去って行くところだった。ルイスは慌てて追いかけるが見失ってしまう。

バラーム

ジャガーに似たヴェッセンで、全身を覆う体毛は青紫で黒い模様が浮き出る。感情が出ると目は琥珀色に輝く。耳は小さい。性格は興奮しやすく、こうと決めたら目的のものまで後先考えずに一直線に猛進する。身内に対する執着心も強く身内に何かあれば大概のことではあきらめない。バラームというのはメキシコの民間伝承に出て来る自然を守る霊的なジャガーのこと。

ラ・ジョローナ

ヴェッセンではないが“なんらかの霊的存在”としてグリムに目撃されている。その記録を書き残したグリム一族の先祖は、1519年にヴェラクルスでラ・ジョローナを追跡したが、その後の詳細は残されていないため、ラ・ジョローナに倒され生還できなかった可能性が高い。「死者の日の前日、村の三人の子供が誘拐され全員川で溺死体として発見された」という昔の記述と同じことが現代でも起こり、今まで誰も解明できていない幽霊案件として浮上する。泣いている女が子供をさらい、だが誰も女の正体を知らないという共通点の他に泣きながら子供を連れて川に入っていくという証言や“川の抱擁”という謎めいた言葉が残っており、ニックら捜査員を翻弄する。

「泣き女」『闇夜の川岸で我が子の名を呼ぶ女の姿が幾度も目撃された』

中南米の民間伝承で様々なバージョンが存在し、今なおラテンアメリカ各地でこの物語をモチーフにした歌が謳われている。昔、ある先住民の娘が、つねづね母親から「白人(スペイン人)とは絶対に交わってはならない」と言われていた。しかし彼女は金髪・碧眼の白人と恋に落ち、やがて赤ん坊を産んだ。だが男は彼女と子供を残して故国に帰っていった。スペイン人は南米の征服者であり、征服者との子を産んだ娘は裏切り者とされ、征服者の血をひいた子供は村人に川に投げられてしまった(自分で子供を投げ込んだという説もある)。子供の泣き声が耳について離れない娘はついに気が狂い、子供が死んだ同じ川に身を投げてしまった。娘は泣き女という幽霊になり、川辺で遅くまで遊んでいる子供を連れていってしまう、という。

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