海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第15話「ミスター・サンドマン」MR. SANDMAN

親しい人を亡くした人が参加するサポート集会に出席したアンドレは、そこで出会った女性モリーを車で自宅に送るという建前で自宅に上がり込む。実はアンドレはハエのような魔物で人の流す涙を摂取し、その相手に寄生虫を植え付けていたのだ。

ジヌムルー・シュンテ

南アフリカ、ケニアから飛来したヴェッセンで、アフリカ語では“涙を奪う邪悪な悪魔”の意がある。大きな目玉に鋭い歯が並ぶ口、ハエのような姿形で、また動きもハエそっくりにスピードを出したり止まったりする。アフリカ大陸で最も残忍と言われ、人間の脳より1500グラム重い脳には赤い虫が寄生している。人間の目に寄生虫の入った赤い細菌を吹きかけ、長い舌でアヘンのように人間の涙を摂取し、視力を奪う。被害者は激痛に苦しむ。涙の中に入ることで寄生虫は活発になって、急速に大きくなり、目から出て来る。寄生虫の体には突起があるので洗い流すことは出来ないが、寄生虫は暗闇の中で成長するので、目に光を当てることにより成長を遅らせることは出来る。ただ一つの治療法は、完全に変身した状態のジヌムルー・シュンテを捕まえ、その目をスプーンでくりぬいて抗体を作り、被害者に摂取させること。このヴェッセンに襲われると聴覚は鋭敏になり、かすかな物音でも聴く事ができる。抗体を摂取して寄生虫を退治したあとも、鋭敏な聴覚は後遺症として残る。

「砂男」『“子供らの美しい目が手に入った”と彼はささやいた』

「砂男」は北ヨーロッパ民話に由来する伝説で、夜、眠くないと言って寝たがらない子供たちの目に砂状の魔法の粉をかけて目を閉じさせる老人の姿をした妖精サンドマン(ザントマン)のこと。「砂男」はその“サンドマン”をモチーフにエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンが書いたサイコホラー小説。大学生のナターナエルは、下宿先から故郷にいる幼馴染みのロータルとクララ兄妹に手紙を出す。それはナターナエルが少年時に見た「砂男」の面影を持つ男が、つい最近、彼の下宿先に現れたというものだった。ナターナエルは子供の頃に、父親と弁護士のコッペリウスが子供たちの目をくりぬいて何かの実験をしているのを見たという恐ろしいトラウマがあった。クララはそれは幻想だとナターナエルを励まし、ナターナエルも一時は恐怖を忘れる。だが大学教授の美しい娘オリンピアに心を奪われたナターナエルはふたたび狂気の底におちてゆく。

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