海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第4話「祈りの力」DYIN' ON A PRAYER

サラと息子デヴィッドの家に、接近禁止命令を破って元夫キースがやってくる。酔って興奮したキースから間一髪で逃げ出すも、頭を打ったサラは病院へ。後日、パトロール中のウー巡査部長が全身粘土まみれのキースの死体を発見するのだった。一方、モンローとロザリーはニックを元に戻すべくある人物に協力を依頼する。

ゴーレム

ヴェッセンではないが“なんらかの霊的存在”として登場する。全身が粘土で出来ており、呪文を唱えた司祭(ラビ)に召喚される。出現する際には地面から褐色でドロドロの液体状の粘土が盛り上がり、人型をとる。対象者を襲う場合には、粘土で相手を包み込み、全身の穴に粘土を注入するため、対象者は身体中に粘土を詰め込まれた状態になって死亡する。本編に登場する司祭のベンによれば、16世紀の文書には複数の記録があり、その中に「イェフダ・レーヴというプラハの偉大なラビがある巻物を使用し、土でゴーレムを作った」、とされている。ゴーレムとはかつてルドルフ2世の弾圧に苦しんでいた民を守るために作られた、人型の創造物。ゴーレムの残骸は プラハの由緒ある礼拝堂の屋根裏部屋に保管されているはずだったが、1984年に確認した際になくなっている事が判明した。今回使用されたものは、あるラビがモラヴィアから移住してきた時に一部を持ってきたものである。ゴーレムを呼び出すには「全地上を司る神よ 我に御手を導かせたまえ その守護の力にて 我が肉親を守りたまえ」という呪文をつぶやきながら巻物の上にゴーレムの残骸を撒く。するとゴーレムが出現し、使役者の命令通りに行動する。ゴーレムはあくまで守護者で傭兵ではないが、危険で制御が難しい。正確な行動を命令しないと、使役者が止めるまで同じ行動を繰り返す。ゴーレムを止めるには“神の名前”という意味の“シェム”を書き、ゴーレムの口に入れなければならないが、使役中のゴーレムの口にシェムを入れるのは至難の技である。

ジークバースタ

ジークバースタについてはシーズン1第8話「復讐のゲーム」を参照。





ヴォルフスアンゲル

ドイツ語で"二重鈎"のことで、「オオカミ用の罠」という意味の記号。劇中の現代のヴェッセン界では憎悪の象徴として、憎い相手に対して用いられている。しかしヴォルフスアンゲルが常に憎悪の象徴とは限らず、17世紀には王家の森林監督官が境界線の目印にしたこともある。モンロー曰く、ナチスが装甲師団のシンボルに使ったため悪いイメージがついたが、本来の意味合いは単に罠のことだった。ヴェッセンの種族間結婚を認めない秘密結社が、別種婚をした夫婦に嫌がらせするために送りつけるなど、ヴェッセン界でも問題になっている。

「旧約聖書:ヨブ記:10章:9節」『土くれから造った私を 今度は塵に返そうとなさるのか』

「ヨブ記」は正しい人に悪い事が起きる(何も悪い事をしていないのに苦しまねばならない)という「義人の苦難」をテーマにした文献。町の人たちの尊敬を集め、家族や財産に恵まれている男・ヨブの神への信仰は利益を期待してのことだろうと疑ったサタンが彼を試す。サタンはヨブの財産と家族を失わせたが、ヨブの信仰は揺るがない。次には死んだほうがましとさえいえるほどの皮膚病をかけるが、ヨブの忠誠は揺るがない。駆けつけた3人の友人から「こういう状況になったのならやはりヨブに罪があるのではないか」と言われても信仰は揺るがなかったが、憤慨した彼の反論は自己弁護に過ぎてしまう。エリフという人物が「ヨブに罪があるかどうかは神が判断することであって、議論の方法に問題がある」と主張する。ヨブが内なる声に耳を傾けると神が現れ、神の見地がいかに人間より高いかをヨブに知らしめる。

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