海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第16話「ハートブレイカー」HEARTBREAKER

顔や体に発疹のあるザックの遺体が発見される。やがてザックの死因はコロンビアの毒ガエルの持つ毒に似た特殊な毒による心不全だと判明し、ニックたちはザックが思いを寄せていたベラがヴェッセンではないかと疑う。一方ポートランドにある人物がやってくる。

フォルターゼーラ

「カエル」と「魂」の造語で緑色のカエル似のヴェッセン。ヴォーガすると全身の皮膚が黄色がかった緑色になり、黒目が大きくなって顔の端に離れる。鼻は扁平に、口は大きく広がり、喉の下に空気袋ができる。ロザリー曰く「美しさに常に死がつきまとう、一言で言うなら悲劇のヴェッセン」。この種族の人間女性としての外見はたいへん美しく、大抵の男性はフォルターゼーラの魅力に抗えない。珍しい種族で、ヴォーガの仕組みが他のヴェッセンとは違う。ヴォーガのきっかけは感情ではなく肉体的で、自分からヴォーガするのではなく、相手が性的に興奮することによって防御機能としてヴォーガする。つまり相手が好意を持って欲情しなければフォルターゼーラはヴォーガさせられない。ところがフォルターゼーラはヴォーガすることにより、皮膚から猛毒のバトラコトキシンを分泌する。この毒素を持つ生物はコロンビア固有の毒ガエル3種かパプアニューギニアの鳥3種だけで、最も近いのはコロンビアに棲むモウドクフキヤガエルの毒である。この毒が30グラムあればネズミ1万匹、ヒトおよそ12人、アフリカゾウ2頭が殺せるという。普通の人間がこの毒に触れると全身に水泡があらわれ、呼吸困難でたちまち死に至る。毒を分泌できないようにするにはテトロドトキシンかサキシトキシンを用いた薬を投与して皮膜を中和する方法がとられる。ロザリーが発明したこの薬にはかなりの副作用が伴うが、現代において初めて、フォルターゼーラの女性たちは生きていく苦しみと悲しみから解放されることとなった。

「かえるの王さま」『バカなカエルだわ 人間と友達になろうだなんて』

グリム童話に収録。ある国の王女が池に黄金のまりを落としてしまった。そこへ醜いカエルが、「自分を友達にしてくれるなら池に落としたまりを拾ってこよう」と申し出て、王女はカエルと約束する。だがカエルがまりを拾ってくると王女は約束を反故にして立ち去ってしまった。カエルは自力で城にたどり着き、王女に約束を迫る。王様もそれを聞いて、王女に一緒に食事をとるように言う。王女はしぶしぶ食事を共にしたが、夜になるとカエルは寝室のベッドにも上がってくる。怒った王女はカエルをつかむと壁に叩きつけたが、そこで魔法が解け、カエルは立派な王様となって王女と結婚する。翌日、二人は迎えの馬車に乗り込むが、王様の家来であるハインリヒは胸に3本の鉄帯を巻いていた。王様がカエルにされたとき、悲しみで胸が張り裂けないようにはめた鉄帯だったが、王様が元に戻った喜びで、帯は1本ずつ弾けてはずれ、皆に幸せが訪れる。

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