シーズン4
第17話「冬眠」HIBERNACULUM
凍死した女性の遺体が発見される。噛み傷と異様な凍死体から、ニックはヴェッセンの関与を疑う。容疑者の男は捕らえられるが留置場で凍死。後に仲間が2人いたことが判明する。一方外出したアダリンドを見かけたジュリエットは、彼女を殺そうとする。
ヴァーマ・ティーヴ
獲物を凍らせるヴェッセン。ノルウェー語で“熱を奪う者”という意味。“熱泥棒”とも言われる。ヴォーガすると頭から全身が鱗に覆われ、蛇のようになる。口には鋭い牙が生え、その牙で対象者に噛みつき、体の熱を奪う。生理的に人間の熱しか取りこめず、他人の熱を奪わなければ焚火のそばでも凍え死ぬ。普段はいたって無害だが、寒さにやられると豹変し、凶暴になる。変温動物で冬は自力で体温を維持できないため越冬地で冬眠する習性がある。冬眠は仲間で寄り集まり、閉ざされた空間に籠って皆で身を寄せ合って眠る。ヴァーマ・ティーヴが集まって眠るとその場所はサウナのような暑さになる。越冬地はクマの巣穴のように、邪魔が入らないような人目につかない場所にある。冬眠中のヴァーマ・ティーヴは冬眠中のクマ以上に危険な存在で、睡眠を邪魔されると集団で襲ってくる。
「雪の女王」『それは氷よりも冷たく 彼の心臓を凍えさせた』
ハンス・クリスチャン・アンデルセンによる童話。1844年発行の『新童話集』第1巻第2集で発表された。カイとゲルダはとても仲が良い子供だったが、ある日悪魔が作った鏡の欠片が降ってきてカイの目と心臓にささる。カイは冷たい少年に変貌してしまい、ゲルダは悲しむ。ある日、ソリで遊んでいたカイは、現れた雪の女王に魅入られて城へ連れ去られてしまった。ゲルダは連れ去られたカイを探して旅をする。カイがいるという噂を耳にして訪ねた先ではカイに似た王子が王女と暮らしていたが、そこにカイの姿はなく、ゲルダは王子と王女の助けで馬車に乗って旅立つが、今度は山賊に襲われてしまう。山賊の娘に助けてもらったゲルダは娘のカラスからカイの行方を聞く。山賊の娘がくれたトナカイに乗ってゲルダは雪の女王の城にたどり着く。カイはゲルダに冷たいそぶりを見せるが、ゲルダがカイを抱きしめて温かい涙を流すと、その涙で鏡の欠片が溶け、カイは元の少年に戻る。