シーズン4
第14話「幸運のお守り」BAD LUCK
町はずれに住む高校生ピーターが森で斧を持った男に足を切断され死亡、足は持ち去られる。ピーターがヴィラハラという種族のヴェッセンであることを知ったニックたちは、レポーラム・ヴェナトルと呼ばれる狩人が犯人だと睨む。一方ジュリエットを見たニックは驚愕するのだった。
ヴィラハラ
ウサギに似ている種族で、種としての歴史は西暦1217年からの記録が存在するほど古い。ヴォーガすると長い耳が頭の脇に生え、顔と頭は茶色と白の短毛で覆われるが、その形状は雌雄によって違う。雄はほぼ白、雌はほぼ茶色で白毛が混ざる。足の形状も変化し、ウサギのような形で指は4本、全体が毛に覆われる。長らく神聖な存在とみなされてきた。多産のヴェッセンであるため、幸運と子孫繁栄の象徴とされ、新婚夫婦に恩恵を与えるという風習“スペディグベレンデス”に利用される。子供を授かりたいと望む夫婦が、切り落としたヴィラハラの足を寝床の下に置いて子作りに励むとほぼ3日以内に懐妊する、という風習で、彼らの左足は幸運とされ、さらに足が新鮮であるほど効果は高いと信じられている。現代社会では同じヴェッセンでもその行為が野蛮であると認知されているが、それでもなお、この風習に頼るヴェッセンたちがいるのも事実である。正体がバレると危険なため定住せず、あちこち転々とする種族で、他のヴェッセンの前でヴォーガもしない。長年の慣習から、危険を察知するとすぐに逃げ出すが、定住したいという願望も持っている。かつてモンローの祖父はバイエルンの森で遭遇したという。
ヴルプスミルカ(レポーラム・ヴェナトル)
黒ギツネタイプのヴェッセンで通称“レポーラム・ヴェナトル”(ヴィラハラの足を狩る者)と呼ばれる。ヴォーガすると全身黒い毛に覆われ、耳や鼻がキツネに似た形状となる。ヴィラハラ狩りを得意とし、素早い動きで追跡して獲物を仕留める。力も強く、対決すればグリムにも勝る。襲撃の前には獲物のそばでアコーディオンを弾き、獲物が1人になったところを狙って襲いかかり、大きな斧でヴィラハラの足を切断する。ヴィラハラの足を狩ると、仲介者を通して不妊の夫婦に売りつけ、高い報酬を得ている。
「アンクル・トムの小屋」『誰よりも迷信深いのは 神を信じぬ者である』
1852年発行、ストウ夫人(ハリエット・ビーチャー・ストウ)による、初老の黒人奴隷トムの半生を描いた小説。黒人奴隷トムは、仕えていたシェルビー家の主人の息子ジョージから慕われ、平穏な日々を送っていた。しかし一家が困窮し、トムも他所に売られていく。途中の船で白人少女エヴァンジェリンを救い、エヴァンジェリンの父とも親しくなったが、エヴァンジェリンは病死し、彼女の父もまた事故死する。奴隷に冷たいエヴァンジェリンの母はトムを悪徳農場主レグリーに売る。トムはレグリーから過酷な扱いを受けひどい暴行を受ける。彼を買い戻すために農場にやってきたジョージと再会するも、間もなくトムは死んでしまう。その後ジョージは奴隷解放運動へその身を投じる。