海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第4話「誘惑」LONELYHEARTS

人里離れた橋の上で女性が車にひかれて死亡。運転手の男は、女性は事故の直後はまだ生きていて、そばにいた男性から救急車を呼ぶよう指示され電話している間に女性は死に男性は姿を消したと話す。検視の結果、死因は事故ではなく、口と鼻を塞がれことによる窒息死と判明する。

ツィーゲフォルク

ツィーゲフォルク(または青ひげ)は山羊型のヴェッセン。ドイツ語の「山羊」と「人間」の造語である。最初にグリム一族に認識されたのは1895年6月、アルプス山脈のキッツビュール(オーストリアのチロル州にある都市)。男性型しか存在しないが皮膚から強力なフェロモンを放ち、人間(特に女性)を魅了する。絶滅危惧種のソノラン砂漠ヒキガエルを好んで食し、甘酸っぱい匂いのフェロモンの力を強める。ヴェッセン化するとたいへん俊敏で、屋根の上からジャンプして、ニックとハンクの追跡を逃れたりもしている。モンローによれば、ツィーゲフォルクは注目を浴びるのが好きなタイプで、牧師やゲーム番組の司会、俳優などに多いらしい。グリムの資料には、多くの女たらしの有名人の名前がツィーゲフォルクとして記載されている。ツィーゲフォルクは非暴力的であるが、一人と添い遂げる観念はなく、女性を拉致・監禁し、飼育して繁殖するという習性を持っている。いわゆる“種付け”の時期がもっとも危険だと伝えられている。

「青ひげ」『彼女は一瞬 ためらったが、誘惑には勝てなかった』

彼は青いひげをはやした気味の悪い男だったー。グリム童話屈指のホラーとして名高いが、実は初版だけに掲載され、その後削除された物語である。青いひげを持つがたいへんな金持ちである貴族の男に、ある女が嫁ぐことになった。結婚してから少したったある日、青ひげは旅に出るといい、妻にカギの束と、小さなカギをひとつ渡す。「どの部屋を開けて見ても良いが、このカギの部屋だけは、決して覗かないように」妻は毎日豪華な部屋部屋を見て回るが次第に退屈してしまい、「開けてはならない」と言われた部屋の中が見たくてたまらない。ついに誘惑に負けた妻は金色の小さいカギを使って部屋を開ける。彼女が見たものは、床いっぱいに流された血、壁につり下げられた、青ひげの歴代の妻たちだった…。青ひげのモデルは中世に実在し、ジャンヌ・ダルクとともに戦ったが後に少年たちを城にさらって非道の限りを尽くし、処刑された貴族ジル・ド・レだとも、実際に起こった財産目当ての殺人だとも言われているが、あまりにも血なまぐさい物語のため、母親たちが子供に寝物語として読み聞かせるには向かないとしてグリム童話集の第二版からは姿を消した。

本ドラマでは、ビリーというヒゲの濃い山羊型のヴェッセンが、特異なフェロモンを発散して女性たちを誘惑しては自らが経営するペンションに誘い込んで監禁し、地下の檻で飼育していたという事件が起こる。

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