海外ドラマ「GRIMM/グリム」

第2話「通過儀礼」BEARS WILL BE BEARS

おばのマリーの病室で女に注射されたニックから少量の毒が検出される。殺人未遂事件として捜査が開始され、マリーには警備が付く。しかし、監視カメラの映像には女の顔は映っておらず、それ以上捜査は進まない。レナード警部は引き続きマリーの抹殺を試み、ニックを引き入れようと画策していた。

イェガーバー

熊型のヴェッセンで、単数、複数形、共にイェガーバー。「イェーガーバー」という言葉はドイツ語の「狩人」と「熊」を合わせた造語。彼らは成人の儀式として“ローハッツ”と呼ばれる狩りをし、獲物の内臓を鉤爪の武器で取り出す。「ローハッツ」のローはドイツ語の「生」、ハッツは古代ドイツ語で「狩り」を意味する。鉤爪の武器は紀元900年ごろのゲルマン民族の希少なものとレイブ夫人が説明している。狩りは日没に行われ、マリーはそれを見たことがあると思われる。グリムの資料にはイェーガーバーは弁護士や不動産業、政治家などの要職についていると記載されており、レイブ家の主人フランクも弁護士業である。レイブ一家は人間に混じって大人しく生活していて、フランクはまさか息子が古式にのっとった“ローハッツ”をやるとは思っていなかった。しかし妻は先祖に敬意を払うため、イェガーバーに伝わる儀式を存続させたいと思っていた。

「三匹のくま」『中をのぞくとだれもいないので、少女は掛け金を外した』

森で迷った女の子が見つけた家は、三匹のくまの家。そこには大きなくま、中くらいのくま、そして小さなくまが住んでいた。三匹はお皿にあつあつのスープをそそぎ、適度に冷めるまで散歩にでかけていた。少女が家に入ってみるとテーブルには三つの椅子があり、三つのお皿にあたたかいスープ、寝室には三つのベッド。それぞれ大きさが大中小とあり、少女は一番小さな椅子や匙を使う。そしてスープでおなかがいっぱいになった少女は一番小さいベッドで寝てしまう。そこに三匹のくまが帰ってきて…。童話「三匹のくま」は、広くヨーロッパで語り継がれ、イギリス民話としても知られている。またロシアの文豪トルストイが、荒廃したロシアの幼児教育のために執筆した版もあり、その他イギリスやハンガリーなどの作家によって多様な書き方がされている。お皿の中身もスープだったりおかゆだったりと色々だが、一番小さいくま用の食器や家具が、少女にぴったりのサイズであるという設定は同じである。

本編では、資産家のレイブ家に忍び込んで飲食しベッドを使用したカップルが惨劇に遭うが、このレイブ一家の両親と息子、そして息子の二人の友人はイェガーバーという熊型のヴェッセンである。

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