シーズン1
第12話「闘技場」LAST GRIMM STANDING
森の別荘にいた老夫婦が魔物に惨殺される。現場を訪れたニックたちは家の外でたくさんの蹄の跡と、何かを引きずった跡、そしてちぎれた革の道具の一部を発見する。現場に残されていた指紋から犯人は、仮出所し保護観察中のディミトリ・スコントスだと分かる。
ローウェン
ライオン型のヴェッセンで語源もドイツ語の「ライオン」。モンロー曰く「グラディエーターのローウェン」は獰猛で、強い敵意を感じることで力が増す。ブルットバッド同様に、彼らも鋭い嗅覚を持っている。古代ローマ時代から続く格闘ゲームで、魔物たちに死ぬまで闘わせる格闘試合を開催している。拉致されて闘技場に投げ込まれたヴェッセンによる地下格闘技は今も行われており、百年前には、村から突然姿を消すヴェッセンもよくいた、とのこと。ライオンとしてのプライドを保っていて、ゲームの詳細を外に漏らしたがらない。モンローは地下格闘技を調べるために、賭け屋を営むフェレット型のヴェッセンに紹介を頼む。
「アンドロクレスと獅子」『野獣たちが闘技場に放たれた。中には巨漢の凶暴な姿の野獣もいた。そして奴隷が1人、闘技場に入れられた』
「アンドロクレスと獅子」はジョージ・バーナード・ショウによる戯曲を映画化したもので、1952年に「Androcles and the Lion」というタイトルで制作された。監督はチェスター・アースキン。出演はジーン・シモンズ、アラン・ヤング、ヴィクター・マチュアら名優が揃い、日本では1954年10月16日に公開された。キリスト教徒への迫害虐殺がさかんに行われていた紀元前161年の大ローマ帝国。教徒狩りにあった仕立屋アンドロクレスは山中で足にとげを刺して苦しむライオンを救う。だが魔法使いとして捕らえられたアンドロクレスは他の教徒と共にローマへ死の行進をさせられる。処刑当日、武力を嫌うキリスト教徒たちは誰一人として闘技場で剣をとろうとはしない。教徒の中で1人だけライオンの餌食にされることになったアンドロクレスだが、そのライオンはかつて自分が助けたライオンだった。アンドロクレスにじゃれつくライオンを見てシーザーは感激し、アンドロクレスの控え室を訪れる。だが、ライオンがシーザーに吼えかかり、危ういところをアンドロクレスに助けられた。アンドロクレスはライオンを与えられて釈放される。
本編では、拉致され、ローウェンの闘技場に放り込まれてしまったモンローが、手にとげを刺して苦しんでいたローウェンを助けてやるが、そのローウェンと闘うはめになってしまう。