第12話「破壊者」ZERSTORER SHRUGGED
ハンクらはドクロ男がニックに別世界の入り口を開かせ、こちらの世界へ逃れようとしていると突き止めるが、既にダイアナが棒を使って入り口を開いた後だった。向こうの世界でダイアナが開いた入り口にニックとイヴが飛び込むと、ドクロ男も後を追う。ニックとイヴは無事戻ってくるが鏡は粉々に。ニックは仲間にドクロ男がツェアシュテーラーという名だと告げる。
ツェアシュテーラー(その2)
異界ではヴォーガした姿だが、グリムを追い、鏡を通じて現世に現れることができた。その際には人間の姿となるが、人間の社会で生活したことはないために、人間としての常識的な行動はできない。しかし順応性は高く、言葉もすぐ話せるなど高い知能を持っている。ヴォーガせずに人間の姿のままでも能力を使うことは可能で、杖を大蛇に変えて襲わせたりする。杖には大きな光る石がついており、その力は異界と変わらず、それを当てただけで一般の人間を感電死させてしまう。モンローの家に伝わるヴェッセン用の聖書には「神の力を持つ不滅の杖の物語」があり、強い力を持つ杖は100の欠片となって悪の手に落ちぬように世界中に散らばった、とある。ツェアシュテーラーは、杖を完全な状態にするべく最後の破片を探していると考えられる。
ヌーク・スンス
ヘクセンビーストが使う秘薬の1種。7つの薬草を粉にして瓶に入れ、その中に“邪悪な目”の石を入れると青い煙が沸きあがる。隠したい者に頭から青い煙をかけると、姿はそのまま、邪悪な者から存在を見えなくすることができる。昔からヘクセンビーストが子供を隠して守る術として伝えられている。
「旧約聖書 詩篇 第2編第9節」『杖にて彼らを打ち砕くべし』
詩篇とは旧約聖書に収められた150篇の神(ヤハウェ)への賛美の詩のこと。第2章第9節には「おまえは鉄のつえをもって彼らを打ち破り、陶工の作る器物のように彼らを打ち砕くであろう」と記されている。